唇に、甘い想いを。

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  Story * 03 * (1/13)

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結局あの言葉の本当の意味は、聞けなかった。


ただ抱き締め合って、しばらくしてお互いにすんなりと離れて、終わり。


何事もなかったみたいにバイバイして、終わり。


あたしにとっては、すごく意味のあるものだったけど。


オミくんにとっては、違かったのかもしれない。


「はぁぁ……。」


たまたま近くにいたのがあたしで、あたしが抱き締めたから返してくれた。


きっと、ただそれだけ。


もしかしたら、オミくんを探してた女の子でも。


………同じ展開になってたかもしれない。


あたしと同じ言葉をもらい、抱き締め合ったのかもしれない。


「うはぁぁ……。」


考えれば考えるほど、どん底に落ちていく。


増えるのは心の暗闇と、大きなため息。


そのため息は、相当うるさかったのだろう。


「ねぇ仁那、かなりウザイんだけど。」


眉を寄せた真歩が、あたしを睨み付ける。






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