Spring

*[実の受け入れ](1/31)




空さんが比呂の家から出て行って、1人きりになった午後。


あたしは隠すように放置しておいた自分のケータイを、ゆっくりと手にした。


家を出て来てから、ケータイを触るのは、これが初めてだ。


空さんからもらった連絡先を、登録しようと思い、勇気を振り絞る。


電源を切っているため、真っ暗な画面。


それを見つめて、ふぅ…と小さく息を吐き出した。


………震えてる。


ケータイを持つ手が無意識に震えていて、つい苦笑してしまう。


ケータイの電源を入れることへの恐怖や期待。


さまざまな想いが渦巻くなか、あたしは瞳を閉じる。


そして、瞼を開けると同時に、電源ボタンを長押しした。


画面に光りが戻り、久しぶりに見る待ち受け画面。


「……っ!」


次の瞬間には、メール受信の画面に切り替わり。


届いたのは、3件のメールだった。


1つ目のメールは、同じ中学だった友達。


『久しぶり!たまには遊ぼうよ!』


ほんとに久しぶりだなぁ。


元気にしてるのかな。





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