Spring

*[会いと別れ、そして始まり](1/19)




楽しい時間は、いつもの数倍は早く過ぎていくから。


終わってしまったあとが、とてもゆったりに感じられる。


でもそのぶん、心が温かくもあり、寂しくもなってしまうんだ。


"タイムリミット"が、こんなにも苦しくなる原因になるなんて。


比呂と出会った頃のあたしは、思ってもみなかったの。


今こうやって一緒にいることの奇跡が。


どれだけすごいことかって、改めて思わせられる。


「ミケ、寝れない?」

「………うん。」


マンションに帰ってきてから、お互い着替えて、まったりと過ごしたあと。


2人ベッドに入ったのに、あたしはなかなか寝れずにいた。


「じゃあ、眠くなるまで話してよっか。」


そんなあたしの様子に気付いてくれたらしく。


もぞもぞと動いた比呂と、視線が絡む。


「いいの……?」

「もちろん。」


朝がくるのが怖いと、無意識に心が感じ取ってしまっていたせいかもしれない。

比呂の優しさに甘えて、あたしはこくんと頷く。





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